暑い中で学校給食を作る調理員=20日、宇都宮市一条中

暑い中で学校給食を作る調理員=20日、宇都宮市一条中

暑い中で学校給食を作る調理員=20日、宇都宮市一条中 暑い中で学校給食を作る調理員=20日、宇都宮市一条中

 新型コロナウイルスの影響で、今年は栃木県内公立小中学校は夏休みを短縮した。これに伴い学校給食の現場では、8月半ばなどこれまで経験したことがない盛夏での準備を余儀なくされている。児童生徒の活力の源となる給食だけに、現場はコロナに加え食中毒防止や調理員の熱中症対策など、さまざまな安全管理に知恵を絞っている。

 7月20日、宇都宮市一条中の学校給食調理室。調理員が160リットルの回転鍋を使い豚丼の具を作っていた。室内に冷房はなく、温度計は30度超を示す。帽子を深くかぶりマスクで顔を覆った8人の調理員は、大型扇風機をまめに移動させるなど暑さ対策を行いながら約520食を作った。

 今夏、県内の学校給食現場は例年にない緊張感を持って対応している。コロナや食中毒対策に加え、冷房設備のない調理場は調理員の熱中症対策も課題だ。

 同校の秋場有美子(あきばゆみこ)栄養教諭は「熱中症にならないよう、こまめな水分補給をお願いしている。調理員が健康でないと安全な給食を提供できない」と苦労をおもんぱかる。

 校内でメニューを考え調理する自校方式給食の同校。7、8月の献立は、調理室内の温度を上げないように留意している。五つある回転鍋を全て使う品は避け、具だくさんの「ひき肉と豆カレー」など一つの鍋で完成できるよう工夫を凝らす。秋場栄養教諭は「コロナ、食中毒、熱中症対策をしつつ、食べ盛りの生徒に対応したボリュームと栄養面のバランスに配慮している」と話す。同市教委は、各校の調理員へ小型ファンで服の中に風を送り込む「空調服」を支給し負担を軽減する予定だ。

 給食センター方式でもリスク減へさまざまな取り組みが行われている。真岡市は管内に二つの学校給食センターを持つ。「第一学校給食センター」は1日約6150食を作る県内最大規模のセンターで、18カ所に配送している。

 同センターによると、食中毒防止のため7月後半から8月の給食は作ってから配膳までの時間を短縮。栄養バランスに配慮しながら主菜や副菜の品数を一部減らした。配送時は食缶の下に保冷剤を敷くなど、温度管理を工夫したという。

 献立は個包装のデザートなどを充実、サラダはセンター内で味付けせず小袋のドレッシングで対応する。同センターも冷房がないため、スポットクーラーやサーキュレーターなどを導入し、調理員の負担軽減を図っている。