牛を描いた作品を収めた画文集を出版した早坂さん

 【那須塩原】元農林水産省の研究員として牛を長年研究してきた太夫塚、早坂貴代史(はやさかきよし)さん(65)は、自身初の画文集「牛のいる風景と文化をえがく」を出版した。約40年間描きためた全国の牧場風景の絵画84点と、牛の生態などの調査研究をまとめた集大成の一冊。「消費者にとって牛はあまりなじみがないが、絵を通じて、牛がいる文化や歴史を知ってほしい」と話す。

 東京都出身の早坂さんは、帯広畜産大の美術部で牛をモデルに油絵を始めた。1978年に農林省(当時)に入省後、那須塩原市をはじめ北海道や島根の国立研究機関に勤務。各地の牧場を訪れては趣味で牛を描いた。

 「餌を食べている時や放牧している時はいい顔をする」。牛と対話し、生き生きとした表情を描写しながら「なぜそこに牛がいて、産業があるのか。その地域性に興味を抱き始めた」という。2015年の定年退職をきっかけに出版を決めた。