22日から営業を再開する満天家本店。テーブル席には仕切りが設置された=20日午前、宇都宮市

22日に営業を再開する満天家本店の出入り口。新型コロナ対策の「強化宣言」のポスターが貼られている=20日午前、宇都宮市

22日から営業を再開する満天家本店。テーブル席には仕切りが設置された=20日午前、宇都宮市 22日に営業を再開する満天家本店の出入り口。新型コロナ対策の「強化宣言」のポスターが貼られている=20日午前、宇都宮市

 従業員2人が新型コロナウイルスに感染したラーメン店「満天家」で、約2週間営業を自粛していた宇都宮市内の4店舗が22日、営業を再開する。感染防止対策の徹底を図り、スタッフの「一行動一手洗い」の推進や不要な会話の禁止など、独自の対策強化宣言を掲げる。県内で満天家6店舗を展開する満天フード(宇都宮市下栗町)の籏野将典(はたのまさのり)社長(57)は「信頼回復を徹底するしかない。おいしいラーメンを提供し、安心安全の中で食べてもらうことが一番大事だ」と話している。

 今月2日、インターパーク店などに勤務する従業員男性1人の感染が判明した。その後、同店の従業員女性1人のほか、その家族1人の感染が分かった。男女の従業員は同じ勤務日に、1人がマスクを着用せずに会話したことがあったという。

 「ウイルスは目に見えない。(感染の)当事者になると疑心暗鬼になり恐怖が100倍くらい増幅した。対応や対策に必死だった」。籏野社長はそう明かす。「お客さまや従業員と家族、関係者の方々を不安にさせてしまったことが一番つらかった」と振り返った。

 同店は休業し、感染した従業員の勤務日時の利用客からは30~40件の問い合わせが相次いだ。同じくらい励ましも寄せられた。安全面の確認の上、同店を除く5店舗は営業を続けた一方、従業員からは勤務への不安の声もあったという。

 籏野社長は、客と従業員の不安を取り除くため、小山店、大平店を除く宇都宮市内の4店舗で、7日からの営業自粛を決めた。感染防止と従業員教育の強化を図ったという。

 全6店舗に消毒液が自動で出る装置や客用のゴム手袋を用意した。約120基のアクリル板を特注し、全店に配置した。1時間ごとにスタッフが店内を消毒するほか、スタッフの不要な会話や接触を禁止し、「一行動一手洗い」を推進する。そうした独自の対策強化宣言を記したポスターを作製し、各店舗に掲示した。

 同社はホームページで経緯を公表してきた。籏野社長は「サービス業だが地域性、公共性を背負っている」と強調する。新型コロナの影響で経営は大きな痛手を負った。一方、従業員のモチベーションは下がってはおらず、籏野社長は「頑張るしかない。みんなで乗り越えたい」と話した。