栃木県庁

 新型コロナウイルスの感染者が県内でも急増していることを受け、栃木県は21日、対策本部会議を県庁で開いた。医療提供体制に余裕があるため、県独自の警戒度は3段階で最も低い「感染観察」を維持することを確認した。会議後の記者会見で福田富一(ふくだとみかず)知事は「(中間の警戒度である)感染拡大注意に近付いているという強い危機意識を持っている」と述べ、県民には改めて感染拡大防止への協力を依頼した。

◇「コロナ」感染拡大の経過

 県内では6月末からの約3週間で、73人の感染者が確認された。三つのクラスター(感染者集団)も発生し、関連する感染者が6割を占めている。家族や知人、同僚間の感染が多いことから、福田知事は「おおむね感染経路を把握できている」と指摘した。

 警戒度の指標のうち、直近1週間(14~20日)の新規感染者数は38人で、最も高い警戒度の「特定警戒」(10人超)となったが、病床稼働率は「感染観察」が続く。6月末以降、感染経路不明の割合が10%台にとどまっていることなども踏まえ、総合的な警戒度は「感染観察」を維持することに決めた。

 県民には「三つの密」の回避やマスクの着用、部屋の換気など、基本的な感染防止対策の徹底や、県内外を問わず対策が十分でない場所への外出を控えるよう呼び掛けた。

 22日に始まる政府の観光支援事業「Go To トラベル」を巡っては「前倒しした結果がこういう状況で、準備不足は否めない」と苦言を呈した。その上で、事業の参加条件である旅行客の検温と本人確認を、県の「新型コロナ感染対策取組宣言」の要項に追加する考えを示した。