県警は5日の県議会文教警察常任委員会で、交通安全の知識や技能を体験学習できる県交通安全教育センター(鹿沼市下石川)を、本年度末で廃止する方針を示した。開設から20年以上が経過し、教育機材が現在の交通事情に適していないほか、施設の老朽化や利用者数の大幅減などが要因。県警は12月の県議会定例会に同センターを廃止する議案を提出する予定。

 県警によると、同センターは1995年、鹿沼市の県運転免許センター敷地内に開設。鉄筋コンクリート2階建ての交通教育館と安全運転コースで構成され、現在は指定管理者の県交通安全協会が運営している。

 教育館には映像で車の運転を疑似体験できるなど、子どもが遊びながら交通安全を学べる教育機材などが多数ある。しかし多くは開設時から使用し、複数の機材が故障や老朽化している。また近年、交通死亡事故の割合が高い高齢者向きの機材ではないという。

 98年にできた安全運転コースは約3万2500平方メートル。四輪車や二輪車で濃霧や豪雨など設定されたコースで運転時の注意点を学べるが、老朽化に伴い多額の修理費が掛かるという。

 2016年度の利用者数をピーク時と比べると、両施設で4~7割減少。交通安全教育の方法も同施設に来てもらう「呼び込み型」から、各地で交通安全教室を開く「派遣型」に変化しており、県警は同センターが役割を果たせていないと判断した。廃止後の土地と建物の利用方法は検討中という。