舘田会長(中央)の指導の下、ユリの植え替えを行う生徒たち

 【大田原】今月閉園した須佐木の「黒羽ユリ園」のユリの一部を黒羽高が譲り受け、校内で栽培を始めている。閉園を知った同校の教員たちが、同園の功績を地域に伝え残していこうと、運営する「黒羽ユリの会」に申し入れた。半田好男(はんだよしお)校長(58)は「地域活性化のために尽力されてきた同会の活動を生徒に知ってもらい、郷土愛の育成にもつなげたい」と話している。

 同園は1991年、住民有志の同会が設立。毎年県内外の客が大勢訪れ、ユリの販売金の一部を教育施設などに寄付してきた。会員の高齢化により継続が難しくなり、開園30回目を節目に今月5日に閉園となった。

 一方、同校は地域活動への参加を通じて生徒の成長を図る「地域連携事業」が教育の特色だが、本年度は新型コロナウイルスの影響で多くが中止。今後の実施方法を模索する中、同園の閉園を知り「ユリ栽培の継承なら校内で感染予防をしながら地域学習ができる」(半田校長)と考えた。

 栽培は「黒羽こころみ学習(総合的な学習)」の一環として2年生が行う。3日にはつぼみを付けたユリの株160本を同園から譲り受け、149人が植え替え作業を実施した。同会の舘田岩次郎(たてだいわじろう)会長(74)に教わりながら、プランターに4~5本ずつ並べて植えていった。