無線LANが整備される塩原温泉郷にある湯っ歩の里

 【那須塩原】スキー場周辺の娯楽充実、降雪機導入などの費用を重点的に支援する観光庁のスノーリゾート形成促進事業の対象地域に「塩原」が選定され、実施主体の市観光局は本年度、インバウンド(訪日外国人)向け環境整備として塩原温泉郷の無料公衆無線LANの整備に乗り出す。宿泊施設に多言語アプリを活用したタブレットなども導入する考えで、同局は「新型コロナウイルス禍におけるインバウンドに向けた第一歩」と期待している。

 同事業はインバウンド需要を取り込む潜在能力のある地域での国際競争力あるリゾート整備の促進が狙いで、観光庁は今月、塩原を含む18件を選定した。事業費の2分の1を補助する。

 塩原には湯本塩原にスキー場「ハンターマウンテン塩原」があり、東北自動車道西那須野塩原インターやJR那須塩原駅から同スキー場までの間に塩原温泉郷が立地している。首都圏からのアクセスは良いが、2019年のインバウンド宿泊客は6千人で宿泊客全体の0・8%にとどまっている。

 市観光局によると、塩原での無線LAN整備は本年度に実施、完了する。少なくとも中塩原の市役所塩原支所から温泉街中心部にある大型足湯施設「湯っ歩の里」までの整備を想定。

 また、外国人観光客に対応できるよう多言語アプリを使えるタブレットを本年度は15台導入。関係団体と連携し、体験型プログラムなどの観光資源を組み合わせた旅行商品開発や2次交通の実証実験なども行う。事業費は約1250万円を見込む。

 21年度以降は、同スキー場に山頂から山麓までを網羅できる高機能降雪機の配備も計画している。

 市観光局は「多彩な源泉の温泉と雪の相乗効果を生み出したい。国内客向けのアピールにもなるはず」としている。