森澤雄司部長

 3例目のクラスター(感染者集団)が発生するなど、新型コロナウイルスの感染者数の増加が続く県内。自治医大付属病院感染制御部の森澤雄司(もりさわゆうじ)部長(54)は20日、下野新聞社の取材に応じ、「陽性率は高くないので、冷静に対応してほしい」と訴えた。一方で、気の緩みによる感染拡大が懸念されるため、手洗いやマスク着用など基本的な対策の徹底を改めて呼び掛けた。

 県内の最近1週間(13~19日)の感染者数が過去最多となった。だが、森澤部長は「理解してほしいのは、本県は積極的に検査をしているということ」と説明する。

 厚生労働省によると、19日までの本県のPCR検査実施人数は1万851人。都道府県別に見ても1万人を超えているのは、東京や大阪など11都道府県に限られる。東京・新宿の飲食業関係者の陽性率は30%ほどに上るが、本県は全体で1.1%。「クラスターの検査数を入れても本県の陽性率は低い」と指摘し、「街を歩いただけで感染する状況ではない。極端に騒ぐ必要はない」と強調した。

 一方で、今後感染者数が増えれば、一般診療を圧迫する恐れがあるという。それを防ぐためにも「手指の消毒や人と話すときのマスクの着用など、新しい生活様式の実践をお願いしたい」と要請した。

 22日からは政府の観光支援事業「Go To トラベル」が始まり、人の動きの増加が予想される。森澤部長は「接客をする人は、人がよく触る場所や設置されたアクリル板などをよく拭いて、定期的な環境整備をしてほしい」と求めた。また人混みなど感染のリスクが高いところを避けるほか、具合が悪いときの外出を控えることも呼び掛けた。