「補助輪なしの自転車に乗れるようになりたい」。子どものそんな願いに応えたいと思っている親は多いのではないだろうか。ただ、いざやろうとなっても「どう教えればいいのか分からない」と困り、子どもは何度も転倒するうちにやる気がうせてしまうことも。「早く」「楽しく」「安全に」乗れるようになるにはどうしたらいいか。自転車ロードレースチームの宇都宮ブリッツェンの関係者が、2週にわたって補助輪卒業のこつを伝授する。

宇都宮ブリッツェンがこつ伝授 ペダル外して下り坂で

 教えてくれたのは元選手で、チーム運営会社サイクルスポーツマネージメント取締役の広瀬佳正(ひろせよしまさ)さんと堀孝明(ほりたかあき)選手。自転車を知り尽くした2人が補助輪付き自転車に1度しか乗ったことがないという小学2年生の男児(7)に手ほどきをした。

 

 準備体操の後に始まったのは、自転車を乗るために必要なバランス感覚と地面を蹴る力を養うトレーニング。まだ自転車は使わない。最初は両手を体と直角になる位置まで上げたら、片膝が直角になるように上げて10秒キープ。次は同じように両手を上げたら、腰を落として、片足を後ろに上げたまま10秒キープ((1))。2種類とも両足交互に2、3セットずつやろう。次は地面を両足でしっかり蹴って、できるだけ前へ跳ぶ練習。跳んだ後に、着地した場所で(1)の姿勢になってバランスを取る。これができるようになったらトレーニング終了。

 補助輪外しをする際、重要なのが自転車のサイズ。広瀬さんは「親は子どもがすぐ成長するから大きい自転車を買いがちだが、大きい自転車は子どもにとって重くてバランスが取りにくく、恐怖感も出る」と指摘する。ポイントは小さめの自転車を用意すること。今回、身長約125cmの男児が使ったのは16インチの自転車。サドルの高さは足裏全体が地面に着くくらいにすると、子どもは安心するという。

 自転車に乗るにはバランスを取ることと、ペダルをこぐことを同時に行わなければならない。まずは、ペダルをレンチで外してバランスを取る練習をしてみよう。理想的な練習場所は緩やかな下り坂。「勝手に進むので、バランスを取ることに集中しやすい」(広瀬さん)からだという。

 まずはまたがったら、背筋をしっかりと伸ばしてリラックスしながら、1歩ずつ歩くように進む。それができるようになったら両足で地面を蹴って、すぐに着地する。小刻みに蹴って真っすぐに進めるようになろう。最後は「けんけんぱ」の掛け声で、「けんけん」の時に両足で2回地面をキックしたら、「ぱ」で足を開いて地面から浮かせた状態で前に進む練習をする。少しずつ足を浮かせる時間を延ばせるようになると、バランスを取る感覚が身に付く。

ペダルを外し、「けんけんぱ」の「ぱ」の時に足を浮かせてバランスを取る練習

 次回『【子育て最前線】目指せ!補助輪の卒業(下)』では、補助輪卒業を一気に進める、目からうろこのアイテムを使った指導法を紹介します。

 

 

宇都宮ブリッツェン公式チャンネルで補助輪卒業までのプロセスをまとめた動画を配信中