災害時の新型コロナウイルス感染対策で栃木県内の各市町が備蓄するマスクが少なくとも計89万9千枚に上り、1カ月前の22万6千枚から4倍と大幅に増えたことが17日までに、県のまとめで分かった。感染防止対策が進む一方、真岡市の備蓄が47万9千枚で過半数を占めるなど市町間の差が大きく、県に対応を求める声も上がっている。

 各市町の災害対策部門に7日現在の状況を尋ね、購入予定も数量に含めた。国は6月から、災害に備えた感染症対策物資の備蓄状況を毎週確認している。初回の6月4日時点と比較し、県内市町が備蓄する消毒液は4.2倍の5632リットル、体温計は1.7倍の1302個、パーティションは1.4倍の4541セット、段ボールベッドは3.6倍の1203個で全て増加した。

 保健福祉部局が保有する物資を除外して災害対策部局の備蓄状況のみを報告した自治体と、全体で合算した自治体があるため単純比較はできないが、市町別ではマスクは真岡市に次いで下野市が7万7千枚、那須町が5万5千枚で続いた。消毒液は真岡市が最多の2957リットルで、足利市463リットル、那須塩原市300リットルだった。

 段ボールベッドは12市町が「検討中」などとした。他の物資と比べ、保管に一定の広さや湿気のない環境が求められることや、全国的に注文が集中し供給が追いつかないことなどが背景にある。

 13日の県議会災害対策特別委員会では、県が備蓄の基準を定め、市町間の差を埋めるよう委員から注文が相次いだ。県は6月補正予算でマスク14万枚、消毒液1千リットルなどを発注し、市町に不足が出た場合に備えている。県危機管理課の担当者は「避難所を運営する市町の考え方で必要な量を計画している。各市町の努力で確保が進んでいるので、さらに聞き取りを進めていく」と話した。