今更ながら新聞は歴史の証言者なのだな、とつくづく思う。

 4月から始まった本紙写真企画「『昭和』の記憶」。先輩たちが撮影した当時の写真を再掲載し、時代を考証する企画だ。過去にも連載していたが、引き継ぐ形で昭和42年時の写真から再開した。

 昭和40年代は高度経済成長の波が地方にも広がり、国民生活が向上し始めた。人口は爆発的に増え、豊かさを求め国全体が活気に満ちあふれる。メキシコ五輪開催や学生運動、アポロ11号の月面着陸成功など、大きなニュースも続いた。

 県内でもメキシコ五輪でレスリングの金子正明(かねこまさあき)選手が金メダルを獲得、陶芸家の濱田庄司(はまだしょうじ)が文化勲章を受章した。

 戦後という言葉が身近にあった昭和。七五三や運動会のにぎわいなど、写真を見ると家族や人々のきずなが今よりもっと強いように感じる。自分が生まれた時代や親が子育てに一生懸命だった当時の新聞を見ながら、しみじみ振り返っている。