アジアリーグの現状や展望について語る小林チェアマン=下野新聞社

 新型コロナウイルスの影響で、2020-21シーズンの年内開催を断念したアイスホッケーアジアリーグ。HC栃木日光アイスバックスの運営会社「栃木ユナイテッド」の前会長でもある同リーグの小林澄生(こばやしすみお)チェアマン(70)が9日、下野新聞社の取材に応じ、「開幕できない可能性も想定している」とコロナ禍の現状を説明。一方で競技力強化に向け、国内チームのみの大会開催を模索していることも明らかにした。

 リーグは8日、今シーズンの年内開催の見送りを発表したばかり。年明けから短縮開催を目指しているが、日本、韓国、ロシアの3カ国のチームが加盟する特性上、渡航制限の解除や入国後の隔離期間の有無が開催可否の鍵を握る。小林チェアマンは「こればかりは私たちの力でどうにもできない。開幕できない可能性も想定している」と最悪の事態を危惧する。

 日本国内と韓国・ロシアで別々に開催するカンファレンス制も検討中という。だが渡航の問題が解決しても、リーグ所属選手から感染者が出ており、一層の感染症対策が求められる。「無観客開催もありえるが、ゲームをやればやるほど赤字になる。代替の収入源がない中、継続できるのか」と頭を抱える。

 そんな中で模索しているのが、国内5チームによる大会開催だ。「国内ならできることはたくさんある。国内チームを強化する時間と考えて何らかの大会を開催したい」と強調。日程や方式は未定だが、開催の方向で準備を進めていくという。

 今季は新たに、横浜市を拠点とする「横浜グリッツ」が加盟した。首都圏のチームは、09年に廃部となった西武以来、実に12季ぶりとなる。「日本のトップリーグのゲームをたくさんの人に見てもらい、取り込むチャンス。首都圏でやる意味は大きい」と、競技全体の発展にも期待を寄せる。

 先行き不透明なまま、リーグの存続と発展に向けて厳しい3年目の舵(かじ)を取る。「根本から組織や規約を見直し、普及のためにもリーグの価値を高めていきたい」と話した。