落水が復活した千丈の滝

水路をふさぐ倒木を撤去する住民有志ら=3月

落水が復活した千丈の滝 水路をふさぐ倒木を撤去する住民有志ら=3月

 【大田原】落水が絶えていた雲岩寺の名刹(めいさつ)雲巌寺西側にある「千丈の滝」で、水が岩肌を流れ落ちる姿が見られるようになった。住民有志らが3月に取水口や水路の復旧作業を行った上、梅雨入りで雨が続いたことでよみがえった。同寺の原宗明(はらそうみょう)老師(76)は「そこにある景観を活用して楽しむことは、心の余裕の部分として大切なこと。この滝を『一服の清涼剤』としたい」と復活を喜んでいる。

 同滝は、同寺山門から約150メートル西の武茂川右岸にあり、高さ約50メートルの断崖絶壁を水が細く分岐しながら流れ落ちる様子が特徴。同寺が創建された約700年前にはすでに水路が整えられ、滝が造られていたという。

 原老師や地元住民らによると、土壌浸食などの影響で水路に土砂が詰まったり破損したりして、7年ほど前から落水量が減少。約1年前にはほとんど水がなくなっていたことから、同寺の依頼を受けた同地区の住民組織「やみぞあづまっぺ協議会(鈴木一利(すずきかずとし)会長)」などの有志8人が、半日かけて復旧作業を行った。

 同寺の裏山を登り、水路をふさいでいた倒木を撤去し、土管や取水口に詰まった汚泥をショベルで取り除いた。最後に原老師が揮毫(きごう)した「千丈ノ滝」の立て札を対岸の道沿いに設置した。