5月に新型コロナウイルスに感染し、10日間の入院生活を送った、アイスホッケーアジアリーグ、H.C.栃木日光アイスバックスのDF相馬秀斗が6月23日、日光市内で退院報告会見を行った。相馬の新型コロナ感染は県内プロスポーツチーム所属選手としては初のケースだっただけに、関係者やアイスホッケーファンにも衝撃が走った。会見で相馬は反省の弁とともに、当時の状況や入院生活、周囲への感謝などについて率直に語ったほか、改めて今季の活躍を誓った。土田英二チームディレクター(TD)の同席で行われた会見のやり取りを伝える。

根津知広・構成、写真

 相馬は4月8日に実家の札幌市に帰省。その後5月2日に38・3度の発熱があり、同9日にPCR検査による新型コロナの陽性が判明した。2度の陰性判定が出るまでの同11~20日は同市内のホテルで隔離生活を送った。

土田TD 皆様にご心配、ご迷惑をお掛けしました。無事に相馬選手が復帰し、また日光に戻ってきましたことをご報告するとともに、安心している次第です。チームとして簡単に説明します。(感染判明後)チームマネジャーから、相馬選手がPCR検査で陽性反応になりましたという連絡をもらいました。その後、広報と連動しながら情報発信を進めると同時に、現地状況の収集を進めました。ただ本人とも電話で話せる状態でしたので、話を聞きながら、まず症状確認と、安全面の対応をチームとして進めた次第です。新型コロナ感染拡大に伴い、チームでも4月頭の段階で対応のガイドラインは策定していました。それに従って対応を進めた次第です。ただシーズンオフということで、やはり健康管理は選手本人に任せた部分もあったので、もう少しできることがあったのではないかと反省もしているところです。

相馬 この度はたくさんの方々にご心配、ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした。医療従事者の方々には大変お世話になりました。ありがとうございました。今回このような結果になってしまったことをしっかり、真摯に受け止めて、改めてプロ選手、社会人という自覚をもう一度もって生活していきます。そして応援してくださる皆様に、リンクの上で、プレーで示していけるよう頑張ります。応援よろしくお願いします。

―無事退院して、時間もたちました。今の心境は。

相馬 チームメート、スタッフ、ファンの皆様など多くの方に心配を掛けてしまったので、やっぱり自分の自覚のなさというか、甘さということがあったと思います。もう一回生活を改めていきたいと思っています。

―帰省後、発症まで1カ月くらいたっていましたが、帰省後の生活で特に気を付けていたことはありましたか。

相馬 手洗い、うがいをすることはもちろん、なるべく外出もしないようにしていたのですが、ランニングだったり、公共ジムでウエートトレーニングとかはしていました。そこで感染したかどうかは分からないのですが…。

―4月7日の緊急事態宣言後に帰省してしまったことや、帰省後にジムに行ってしまったことなど、自分の中でちょっと甘かった部分があったということでしょうか。

相馬 そうですね。北海道では感染者がたくさんいたわけですし、そこで1回考えて、また落ち着いてから飛行機を取り直そうとかできていたら感染してなかったのかなとは思います。

―5月2日の発熱までの間、倦怠感のようなものはありましたか。

相馬 1日の就寝前くらいに、ちょっといつもと違うなというのを感じました。翌朝起きたら熱があったという感じでした。

―何が違うと感じましたか。

相馬 関節の痛みというか、だるさみたいなものがちょっとありました。

―味覚障害などはありましたか。

相馬 味覚障害は全くありませんでした。熱があって、ただの風邪かなという感覚でした。

―最初の受診ではどのような診断でしたか。

相馬 当時は既に保健所に連絡してからじゃないと、病院に行くことができなくて。保健所に連絡をして、どういう症状かを聞いてもらった上で、保健所の方から「その症状だったらコロナの疑いは今のところないです」と言われて、家の近くの内科に行きました。そこでも「コロナの疑いはない」と言われました。ただ「熱が下がらなかったらまた来てください」ということでした。

―発熱から陽性判明まで1週間かかりました。この間の不安とか、陽性反応が出てしまったときの気持ちは。

相馬 ニュースとかでも(コロナの)症状については把握していたので、自分もどうなるか分からないという不安がありました。(陽性反応については)ショックというか、何も言葉が出なくて。本当は5月8日に(日光に)帰ろうと思っていたのですが、帰れなくなってしまい、練習もできない状態になってしまったので不安がありました。

―入院中の10日間はどのように過ごしていましたか。

相馬 ホテルの部屋からは一歩も出られませんでした。PCR検査が2日に1回あって、それ以外は特に決められたこともなく、ただ部屋で自分の時間を過ごしたという感じです。朝起きて検温して、朝食を食べて。朝食と昼食の間でPCRがあって、昼食を食べて。昼食と夕食の間は何もなかったので、持っていたゴムチューブでトレーニングをしたり、ユーチューブのトレーニング動画を見てトレーニングしたりでした。その後、夕食をとって寝るという生活が10日間続きました。