県高野連の藤田理事長(左)に嘆願書を手渡す保護者の有志=23日午後2時55分、宇都宮工業高

 栃木県高野連が7月18日から無観客で開催する独自公式戦「2020年栃木県高校野球交流試合」で、3年生部員の保護者らが23日、約1900人分の署名が記された嘆願書を県高野連に提出した。原則1チーム1試合からトーナメント戦への変更、保護者のスタンドでの観戦許可を求めた。

 嘆願書では開催方式の変更要望の理由として、県内の新型コロナウイルス感染者数は全国でも少なく、選手たちがトーナメント戦での大会開催を望んでいることを挙げた。県高野連が判断を保留にしている保護者の観戦は、マスク着用など感染症予防対策を取ることを条件に許可を求めた。

 署名は16日に開催方式などが正式決定したことを受け、県南公立高の3年生部員の保護者が中心となって20日にスタートした。無料通信アプリ「LINE(ライン)」を通じて拡散したことで他校の保護者にも波及し、22日までの3日間で1881人分が集まった。

 中心となって署名を集めた保護者の男性(49)は県内の感染状況を踏まえ、「他県はトーナメント方式での代替大会を企画している。試合がないよりはあった方がいいが、1試合では子どもたちも落胆している」などと経緯を説明した。

 この日は保護者の有志4人が県高野連事務局が入る宇都宮工業高を訪れ、2時間以上にわたって要望。下野新聞社の取材に対し、藤田光明(ふじたみつあき)理事長は「これだけの意見を無視できない。要望の内容について考慮していかなければならない」と厳しい表情で話した。