空堀の斜面に咲き誇るアジサイ

今年の花付きなどを説明する大嶋さん

空堀の斜面に咲き誇るアジサイ 今年の花付きなどを説明する大嶋さん

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため「芭蕉(ばしょう)の里くろばね紫陽花(あじさい)まつり」が初中止となった栃木県大田原市の黒羽城址(じょうし)公園や周辺で、アジサイが見頃を迎えている。長年アジサイを管理している前田、大嶋勝美(おおしまかつみ)さん(68)は「紫陽花まつりが開催できず残念だが、今年は雨が多く、花付きが良い」と話し、「来年は、さらに多くの花を咲かせるようにしたい」と次を見据えている。

 同公園の近所に住む大嶋さんは、市のデマンドバスの運転手を務める傍ら、市の委託を受けアジサイの枝の剪定(せんてい)などを手掛ける。現在9年目で、両親の時代を含めると約25年という。同まつり実行委員を務め、アジサイの手入れに取り組む市民グループ「くろばね紫陽花を育てる会」の会員でもある。

 毎年1~2月、花付きを良くするために知人や同グループなどと枯れ枝を剪定し、その後も下草刈りなどの管理を行っている。大嶋さんは「より多く咲くように、いつも来てくれる人の期待に応えられるようにと毎年、手入れしてきた」という。

 2018年、19年と来場者が10万人を超えた同まつりは今月20日開幕予定だったが、新型コロナの影響で中止。毎年7月下旬に100人規模で実施する咲き終えた花の摘み取り作業では今回、黒羽高生に協力依頼せず、同グループや地元企業などのボランティア30~40人で行うことにした。大嶋さんは「今年の分まで手入れする気持ちで取り組みたい」と話す。

 周辺駐車場は一部閉鎖されているが、約40種6千株を誇る同公園には21日、多くの人が訪れた。夫と息子家族の計5人で茨城県土浦市から来た広瀬武子(ひろせたけこ)さん(79)は「最初は迷っていたが、県を越えた移動ができるようになったので昨夜は那須のホテルに泊まった。ここには初めて来た。こんなにすてきなアジサイを見ることができてうれしい」と喜んでいた。