栃木県は19日、新型コロナウイルス感染症対策として追加の補正予算案の概要を発表した。医療機関への資金繰り支援などで感染の再拡大に備えるとともに、経済の再生も図る。月内に開く県議会臨時議会に提出する。補正予算としては、リーマン・ショック時の2009年度9月補正の約762億円を超え、過去最大となる978億円規模となる。

 6月通常会議で成立した補正予算と同様に2本柱とし、感染再拡大への備えに352億円、社会経済活動の本格化に626億円を計上する。多くは国の第2次補正予算に対応した一方、県独自の事業として162億円も盛り込んだ。

 感染再拡大防止では、医療提供体制の強化に202億円。経営が悪化する医療機関を対象に、融資限度額を10億円とする緊急経営安定化資金を創設するほか、利子補給も行う。

 短時間で結果が出る抗原検査の実施や検査キットの配備などに5億円。医療従事者や介護・障害者支援施設などの職員に一律5万円を支給する慰労金に92億円を充てる。

 社会経済の本格化に向けては、県内事業者への支援に541億円。中小企業への資金繰り支援として県の制度融資「パワーアップ資金」の融資枠を2千億円まで拡大するほか、地域公共交通事業者に支援金も支給する。

 このほか、県内の中小企業や飲食店などを対象としたプレミアム付き商品券を発行し、消費喚起を図る。県産農産物の需要回復促進や、学びの保障のためのICT(情報通信技術)環境の整備なども行う。

 記者会見した福田富一(ふくだとみかず)知事は「それだけ大きな影響を本県にも及ぼしている。感染再拡大への備えと、痛みに痛みきっている県内経済へのてこ入れを行う」と述べた。