米国で初めて「父の日」が祝われたのは、1910年6月の第3日曜日。以来、110年の歴史を重ねてきた▼日本に父の日が入ってきたのは50年頃で、人々の間に広く知られ、実際にお祝いされるようになったのは80年代という。ただ、先に始まった「母の日」に比べると影は薄い▼昨年、日本生命が実施した調査からも裏付けられる。父の日にプレゼントを贈る人は66%で、母の日より8ポイントほど低かった。贈らない理由についてのトップは「何を買えばよいか分からない」で、3人に1人が回答した▼東武宇都宮百貨店の担当者によれば、今年は新型コロナウイルスの影響でステイホームが長かったせいか、家でくつろぐホームウエアやパジャマなどに人気がある。緊急事態宣言で母の日のプレゼントが買えなかったため、父母おそろいのステテコを購入した客もいたという▼定番は高級な日本酒やウイスキーで、木箱に「感謝」のラベルを貼った大吟醸酒などが売れ筋。県内蔵元の中には「呑(の)み比べセット 酒肴(しゅこう)付き」など知恵を絞ったギフト商品を用意している所もある。コロナ禍で大きく減少した売り上げの挽回を期待している▼今年の父の日は21日。日頃はなかなか言えない感謝の気持ちを伝えるせっかくの機会である。「面倒くさいから」「照れくさいから」ではもったいない。