協定を締結した岡部市長(左)と安田支配人

 【佐野】市は19日、越名町の大型商業施設「佐野プレミアム・アウトレット」と施設等の提供に関する災害協定を結んだ。市内で洪水災害が発生、または発生する恐れがある際に同施設が立体駐車場を一時避難場所として市民に開放する。昨年10月の台風19号で車の水没が相次いだことを受けた措置で、岡部正英(おかべまさひで)市長は「今後も同様の水害が危惧されている中、心強く有意義な協定」と述べた。

 市などによると、台風19号の発災時には堤防が決壊した秋山川沿いを中心に水没車が発生。生活の足を失った住民からは「買い物にもいけない」といった悲痛な声も上がった。

 このため、市は水害時に車を一時高台に移す必要性を痛感。立体駐車場を避難場所として利用できるよう同施設に申し入れていた。

 避難所として開放するのは同施設北西部の第2立体駐車場。収容台数は最大2200台でトイレも付き、24時間利用が可能となる。第4立体駐車場(1100台)も状況に応じて適時開放する、としている。

 市は地域防災計画や市ホームページなどで、協定の内容を公表する。

 市役所で岡部市長と協定書を取り交わした同施設の安田格司(やすだかくじ)支配人は「これからも、市民のために何を提供できるか考えていきたい」と語った。

 市は2006年、高萩町のイオンスタイル佐野新都市と「災害時における防災活動協力に関する協定」を締結しており、現在は同屋上駐車場への一時避難も可能になっているという。