距離を取ってハミング練習を行う那須塩原市三島中合唱部

非対面式の練習を行う宇都宮北高競技かるた部

ソーシャルディスタンスをテーマにした栃木高演劇部のオリジナル劇

距離を取ってハミング練習を行う那須塩原市三島中合唱部 非対面式の練習を行う宇都宮北高競技かるた部 ソーシャルディスタンスをテーマにした栃木高演劇部のオリジナル劇

 学校が始まって約半月がたち文化部の活動も少しずつ再開しているが、新型コロナウイルスの感染対策は続いている。対面形式を取らない競技かるた、マスクを着けてハミングする合唱-。各種大会が中止となり目標が見えない中、これまで通りの練習ができない現状。それでも生徒たちは部活ができる喜びをかみ締め、後輩へ技術を伝えるため練習に励んでいる。栃木県内の各部の現状を取材した。

 畳に並んだ札を取る乾いた音が室内に響く。しかし真剣な表情の部員たちは対面ではなく、距離を取り同じ方向を向いていた。

 宇都宮北高競技かるた部は1日に部活を再開。一対一の対面試合となる競技かるたは、両者の頭と頭の間がこぶし一つ分ほどに近づいてしまう。そのため同校は全日本かるた協会などのガイドラインを基に、オリジナルの非対面式の練習法に取り組んでいる。

 本来は全国高校総合文化祭県予選など大会の予定があったが、当面の予定は全て白紙という。

 3年内山留奈(うちやまるな)部長は「練習の成果を発揮できる機会がないまま引退するのは悲しいが、後輩たちに自分たちが今できることを伝えきりたい」と話し、練習に励んでいる。

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 今月中旬に行われる下都賀地区の大会に向け、猛練習中のはずだった栃木高演劇部。大きな声を出せないため、ストレッチや筋トレなどで体づくりや滑舌練習を続けている。3年佐藤祥伍(さとうしょうご)前部長は「仕方がないけどちょっと苦しい」と肩を落とす。

 大会がないため台本もない状態だが、即興劇などで表現を磨く。今月初めに行われた校内の部活動紹介では、ソーシャルディスタンス(社会的距離)をテーマにした寸劇を披露し、会場を沸かせた。2年熊谷周(くまがいあまね)新部長は「コロナ禍中で練習に制限がある中でも、100%の力が出せるよう頑張りたい」と意気込んだ。

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 10日に練習を再開した那須塩原市三島中合唱部は飛沫(ひまつ)を意識。マスクを着けて距離を取り、ハミングで和音の練習を行った。今後部内でできる練習内容を増やしていくといい、3年中村美穂(なかむらみほ)部長は「今自分たちができることを後輩に伝えて、来年後輩たちに輝いてほしい」と前を向く。

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 約50人が在籍する大所帯の宇都宮市陽南中吹奏楽部は2日、換気を考慮し中庭で合奏練習を行った。現時点で年内全ての大会が中止となっているが、顧問の手塚淳雄(てつかあつお)教諭は「コンクールで勝つためにやりたいというより、楽器に触れることが喜びのようだ」と生徒たちの様子に目を細める。

 楽器の消毒や屋外での練習など感染対策に気を配りながら練習に励む生徒たち。手塚教諭は「なんとか発表の場を与えてやりたい」と苦しい胸中を明かした。