菌床ハウスの前で妻の美枝子さんと表彰状を持つ仲田さん

 栃木県鹿沼市上奈良部町で大規模なシイタケ栽培を手掛ける仲田陽一(なかだよういち)さん(70)がこのほど、シイタケの産地形成に多大な貢献をしたとして日本特用林産振興会(小渕優子(おぶちゆうこ)会長)から本年度の特用林産功労者として表彰を受けた。シイタケ栽培を始めて50年余の仲田さんは「おいしいシイタケを目指して頑張ってきた。あっという間だった。家族を含め、周囲の人にも恵まれた」と振り返った。

 仲田さんは1968年に原木シイタケの生産を始め、99年からは栽培規模の拡大、労働力の軽減などで菌床栽培に転換して取り組んでいる。一年を通して安定した良質のシイタケを生産できる産地形成に貢献。現在はビニールハウス10棟、約3千平方メートルの敷地で栽培している。また県特用林産協会の理事、きのこ部会の副部会長などを務めてきた。

 同振興会は「会員と共に『栃木のキノコ』の普及啓発を図り、東京電力福島第1原発の事故後は、風評被害払拭(ふっしょく)のためPR活動を積極的に企画、産地の信頼回復に努めた」と功績を評価した。

 仲田さんは「これまで外国産の輸入菌床の台頭や原発事故の対応など、いろいろな波があったが、多くの人のアドバイス、絆もあって乗り越えられた。感謝、感謝です」と話す。

 最近では肉厚の3Lサイズのシイタケに着目し、「ステーキ専用しいたけ」として料理用のQRコードも付け、都内のスーパーなどで販売。人気となっており昨年、市の「かぬまブランド」にも認定された。

 「シイタケは本当においしいし、煮物には欠かせない」と魅力を語る仲田さん。今回の表彰を長年共に歩んだ妻の美枝子(みえこ)さん(65)と一緒に喜んだと言い、「シイタケを材料に、まだまだやりたいことがたくさんある。もう少し若ければね」と豪快に笑った。