休業中の黒羽観光やなの飲食施設。7月1日からの開業が決まった

休業中の黒羽観光やなの飲食施設。7月1日からの開業が決まった

休業中の黒羽観光やなの飲食施設。7月1日からの開業が決まった 休業中の黒羽観光やなの飲食施設。7月1日からの開業が決まった

 【大田原】新型コロナウイルス感染拡大に伴い今季休業としていた黒羽向町の「黒羽観光やな」について、運営する黒羽観光簗漁業組合は9日、緊急役員会を開き、7月1日に開業することを決めた。昨年の台風19号の被害を乗り越えて準備してきた開業は2カ月遅れとなったが、1967年の同組合発足以来初めてとなるシーズンを通した休業は回避された。

 役員会では、同組合長の津久井富雄(つくいとみお)市長が「新型コロナの第1波が全国的に落ち着きを見せてきた。経済は疲弊し大変苦しい状況。単に恐れるのではなく、第2波を防ぎつつ開業できないか」と提案した。

 協議の上、今季の黒字は厳しい状況だが、赤字の圧縮にもなることから、感染防止対策を強化し開業することを決めた。市内の重要な観光拠点としての存在意義や客離れ防止などの点も踏まえ、今季の開業が今後の事業継続に重要な役割を果たすと判断した。

 ただ、那珂川に架ける「やな」は各種許可申請を取り下げていることもあり、今季は設置を見送る。

 開業対象となるのは復旧した飲食施設。感染防止対策として客席を半減の150席とする。テーブルには飛沫(ひまつ)防止の透明アクリル板を設置し、こまめな消毒作業を行う。従業員はマスクを着用し、調理・配膳・レジ係は使い捨てビニール手袋を使用。フェイスガードも検討する。

 今季の客数減に対応した売り上げ確保策として、従来のアユの塩焼きだけでなく「鮎(あゆ)釜めし」など持ち帰りメニューの強化も検討する。

 津久井市長は「台風の甚大な被害から、多くの方々の努力でリニューアルできた観光やなが一人も客を迎えることなく閉店していた。多くの人が寂しく思っていた。開業は喜ばしく、今まで以上においしい物を提供したい」と期待している。