4月に新型コロナウイルスの感染が確認された栃木市の給食調理員3人を調理業務から異動させる意向を示していた同市教委が、意向を見直し、調理業務を継続させる方針を固めたことが8日、市教委への取材で分かった。「退院後4週間がたち、症状がなく健康上問題がなければ、職場に復帰させるのが当然」などとの県の指摘などを踏まえ、方針を転換したという。

 市教委は1日付で「(3人が)今後、学校給食の調理作業に携わらないことになった」などと、関係する学校の保護者らに通知。これまで技能労務職(調理員や業務員、道路補修作業員など)内の、調理員以外の異動先を検討していた。

 方針の見直しについて市教委は「安全な給食の提供を第一に考えていたが、県の指摘などを受け判断した」などと説明。「事前に県南健康福祉センターなどの関係機関と密に相談すべきだった」としている。

 3人の異動を巡っては、今月4日の県議会文教警察常任委員会で、委員から「仮に感染を理由に職場から外されたということになると人権問題になる」と疑問の声が上がっていた。3人は5月中旬までに、全員の陰性が確認され、退院していた。

 同市では4月、調理員3人を含む50~70代の技能員男女4人の感染が確認され、関係する校舎や調理場のほか、体育館や校庭などを消毒した。