宇大に農業支援実験施設 イチゴ栽培、自走ロボ活用

 宇都宮大は本年度、宇都宮市の陽東キャンパスにロボットを活用した新たな農業支援システムの実証実験施設を整備した。既に開発したイチゴの収穫ロボットの新たなバージョンとして、自走しながら観察、収穫、運搬ができる3種類のロボットの開発を進めている。将来的には人工知能(AI)も駆使し、環境に応じて農産物を最適に生育できる制御システムを構築し、実用化を目指す。

 新設した施設「イノベーションファーム」は軽量鉄骨造りの連棟ハウスで、広さ約480平方メートル。ロボットの研究開発を手掛ける宇都宮大大学院工学研究科の尾崎功一(おざきこういち)教授の研究室や農学部の柏嵜勝(かしわざきまさる)准教授、宇都宮大発ベンチャー企業のアイ・イートなどの研究拠点となる。

 このうち120平方メートルを使って昨秋からイチゴの水耕栽培を始め、自走ロボットの開発を進めている。ロボットとの協働や、ロボット同士の協調によって作業を省力化し、生産性や品質向上を図るのが狙い。

 自走ロボットは機能別に(1)農場の温度や照度などを計測管理し、イチゴの育成状態を観察するロボット(2)イチゴの熟度や大きさを選別し、実を傷つけずに収穫できるロボット(3)収穫作業する人・ロボットを追従し、イチゴを運搬・集荷するロボット−の3種類。

 3種類とも土台は同様の移動ロボットで、上部のみ機能モジュールを変える。多種の作業に対応できる上、ロボットの小型化や農家の求めに応じたロボット別の提供も可能になる。