新型コロナウイルス感染の影響で、県内25市町議会のうち那須塩原など5市町が6月定例議会の会派代表質問や一般質問を中止し、小山など6市町が一般傍聴を停止することが7日までに、下野新聞社のまとめで分かった。議長らは「緊急的な措置」と苦渋の決断を強調する。自治体のコロナ対応に注目が集まる中で、専門家からは「議会の存在感が低下してしまうのではないか」と懸念も出ている。

 6月議会の代表・一般質問の中止を決めたのは、那須塩原市、さくら市、益子町、野木町、高根沢町。さくら市議会はコロナ対策の特別委員会を設置し、益子町議会は定例会初日の本会議でコロナ関連の質疑時間を設けるなど、代替策を講じるケースもある。質問を実施する市町も大半は質問時間を短縮し、質問者数を絞る議会もある。

 一般傍聴の停止は小山市、真岡市、那須塩原市、壬生町、野木町、塩谷町。小山市は議場に窓がなく換気しにくいため、希望者には別室のモニターかケーブルテレビ(CATV)、インターネット中継で視聴を勧める。議場内で3密(密閉、密集、密接)が生じやすいとして、傍聴自粛を要請し、CATVやネットの視聴を促す議会は多い。

 県内で初めて会派代表・一般質問の中止を決めた那須塩原市議会の吉成伸一(よしなりしんいち)議長は「質問はその場限りのやりとりだけではなく、準備などで執行部は相当な労力と時間を取られる」と市にコロナ対応に集中してもらう狙いがあると明かす。「感染状況を見ながらになるが、議会本来の機能を果たすべく、9月定例会はできるだけ元に戻したい」と今後の見通しも示した。

 質問を中止し、傍聴も停止する野木町議会の黒川広(くろかわひろし)議長は「議会の在り方とすれば一般質問を町民に傍聴してもらうのが当然だが、やむを得ず中止とした」と説明。同町にはCATVやネット中継の設備などを用意する別室もなく「議会の発信力確保のため、条件がそろえば一般質問を公開したかった」と話した。