映像審査による形の全国大会が開かれる空手道競技。秋には組手の大会も検討されている=昨年6月の全国高校総体県予選より

 中止が決まった全国高校総体(インターハイ)県予選の代替大会について、4日の定例理事会で開催見送りの方針を固めた栃木県高体連。生徒の安全確保や各競技専門部が足並みをそろえての開催は困難と判断した。一方、大会が開催できる状況になった場合、3年生の救済策として各競技団体の主催大会や今秋の県新人大会などへの参加を許可する案なども挙がり、今後は競技別に対応を協議することになった。

 すでに上部団体が代替となる全国大会を計画している競技は、その流れに合わせて準備を進める考えだ。空手道専門部は、日本協会が今月から審査を始める全国大会「形インターネットグランプリ」への参加呼び掛けを始めた。

 個人形の演技映像で順位付けを行う大会で、県教委から「(感染防止マニュアルで禁止されている)一般的な大会参加に当たらない」という判断を受けた。佐藤誠(さとうまこと)専門委員長は「出たいという選手は多い。秋には組手の全国大会を行う動きもあるので、しっかり準備したい」と話す。

 水泳専門部も9月に日本水連が全国から記録を集める形で行う予定の通信大会に合わせ、事前の記録会の実施を検討している。県連盟は8月末まで主催大会を行わないことを決めているが「鹿児島国体の実施動向なども踏まえて日程を調整したい。大学進学の材料にしたい選手にとっては一つの資料になる」(会田英一(あいだひでかず)委員長)としている。

 一方で接触が避けられない競技の特性上、大会開催そのものが見通せない競技も少なくない。レスリング専門部の石川利明(いしかわとしあき)委員長は「大会をやってあげたい気持ちはあるが、組み合えない現状では練習もままならない。開催は当分先ではないか」と慎重な姿勢を見せる。

 各競技団体などに救済策の判断は委ねられ、3年生の「集大成の場」が設けられる可能性は高まった。しかし、開催時期が遅れれば受験を控える3年生の参加はより難しくなり、コロナ禍次第では開催できないことも想定される。ある専門部の委員長は「不確定要素が多く、3年生がいつまで部活を続けるか判断するのが難しいだろう」と頭を悩ませていた。