本県産農産物輸出額の推移

 栃木県は4日、2019年度の本県産農産物輸出額が前年度比16%減の3億1100万円だったと発表した。東日本大震災による原発事故で各国が輸入を規制した11年度以来、8年ぶりに前年を下回った。天候不順に新型コロナウイルスの感染拡大が重なり、イチゴが約5割減となったほか、牛肉の輸出も落ち込んだ。

 4日の県議会農林環境常任委員会で報告した。

 イチゴの輸出額は3300万円だった。18年度はタイ向けを中心に大幅に増え、前年の17倍となる6300万円に伸びた。だが、19年度はコロナ禍でタイ行きの飛行機が減便になるなどし、輸出が滞った。昨年夏の天候不順や秋の台風19号の影響で、出荷が出遅れたことも一因という。

 牛肉は13%減の1億4500万円。輸出額全体の4割以上を占める。主な輸出先のシンガポール、米国、欧州連合(EU)でレストランが休業を余儀なくされ、今年1月以降は特に高級肉の需要が減退した。4月以降はさらに大きく落ち込んでいる。

 花きは中国向けが減少し、9%減の7200万円。コメは香港向けが減り、8%減の4200万円だった。

 一方で、ナシは14%増の1900万円となった。にっこりを中心に特にシンガポールへの輸出が増えた。出荷時期が秋ごろのため、コロナ禍の影響を受けなかった。

 県はとちぎ農産物輸出戦略で、20年度の目標額を4億円と掲げている。県経済流通課の担当者は「収束が見通せず厳しい状況だが、4月にオープンしたとちぎ食肉センターの輸出認定手続きなど、今できることをしていく」と話した。