県産イチゴの生産販売動向

 JA全農とちぎが扱う2020年産(19年秋~20年春)イチゴの出荷量と販売額が前年の9割弱になる見込みであることが4日、分かった。天候不順による生育遅延などが影響し、出荷量は前年同期比11%減、前年に過去最高となった販売額は12%減と落ち込んだ。全国2位の福岡県との差が大きいため、出荷量は32年連続、販売額は26年連続で全国1位になるのは確実な情勢だが、「いちご王国・栃木」にとって厳しいシーズンとなった。

 栃木県農政部が同日の県議会農林環境常任委員会で報告した。20年5月末の速報値によると、出荷量は1万8541トン、販売額は226億7900万円だった。

 とちおとめの販売額は12%減の214億4600万円。出荷量が11%減少したが、単価は前年並みにとどまった。

 スカイベリーの販売額は15%減の12億3200万円。栽培面積はやや増加したが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などが影響し、贈答用の需要が減少したことなどで単価が下がった。

 県生産振興課は「1月末の時点では前年と比べて7割程度の出荷量だったが、2月以降は順調に回復してよくここまで盛り返した」と説明した。

 JA全農ふくれん園芸部によると、本県に次ぐ生産地・福岡県は5月末時点の出荷量が5%減の1万357トン、販売額は2%減の156億7800万円。出荷はほぼ終了しているため、本県の1位は確実視される。

 国の農林統計データによると、JAの扱い以外も含めたイチゴの18年産の本県生産量は2万4900トン。51年連続全国1位が確定した。

 21年産は本県の新たな普及品種「栃木i37号」や白イチゴ「ミルキーベリー」といった新品種が一般栽培2年目を迎え、県内で流通量の増加が見込まれる。