久しぶりの給食を黙々と食べる児童たち=1日午後0時20分、古山小

 栃木県内の多くの小中学校が通常登校を再開した1日。新型コロナウイルスの感染を防ぐため校内での行動に制限はありつつも、子どもたちの日常が戻り始めた。クラスを半分に分けた分散登校とは違い、クラス全員で取り組む授業や給食、清掃…。下野市古山小の再開初日を追った。

 1日午前7時50分、マスク姿の児童が続々と登校してきた。学校の本格再開のため、大きな手提げ袋を抱える児童もいた。

 同小は先月、分散登校を実施。クラスをA班とB班に分け、午前中のみの授業を行った。

 「いろいろとがまんをしなくてはいけないことも出てくると思いますが、みんなでがんばっていきましょう」。3年1組の黒板には、担任の思いがつづられていた。

 体温が平常であることを確認した後、同8時半すぎから国語や算数、理科などの授業が始まった。梶原和子(かじはらかずこ)校長は「学校生活に慣れるまでは接触の多い体育などの授業は減らし、徐々に取り組んでいく」と説明する。

 教室は常に換気をし、机は間隔を空けて配置。授業中のグループ活動も控える。他にも始業時などのチャイムを鳴らさないようにした。各クラスの休み時間をずらして、児童同士が密集するのを防ぐためという。

 正午すぎ、約3カ月ぶりの給食の時間に。焼きおにぎりと牛乳、プリンと取り分ける必要のないメニューだ。

 普段ならば楽しい給食の時間だが、今は飛沫(ひまつ)対策のため私語は厳禁。児童たちは前を向いて黙々と食べた。近くの席の友達と話してしまう児童もいたが、担任らが「おしゃべりしない」と注意していた。6年藤沼(ふじぬま)はなさん(12)は「久しぶりに食べた給食はおいしかった」と笑顔を見せた。

 近距離での会話ができないなど、これまでとは違った学校生活。それでも児童たちは久しぶりの再会に喜ぶ姿が目立った。6年倉持裕多(くらもちゆうた)君(12)は「仲がいい子と会えてうれしかった」。同渡辺明希奈(わたなべあきな)さん(11)も「みんなと一緒に勉強して楽しかった」と満足そうだった。梶原校長は「子どもの声が聞こえてこそ学校。少しずつ活気が戻ってきた」と顔をほころばせた。

 子どもたちの笑い声が久々に響いた校舎。だが子どもたちの表情は、マスクに覆われたままだ。マスクを外して思いっきり笑える日が訪れるまで、警戒の毎日が続く。