都市対抗大会に向けて全体練習を再開した全足利クラブ=足利市総合運動場軟式球場

 社会人硬式野球の全足利クラブは30日までに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で自粛してきた全体練習を約1カ月ぶりに再開した。コロナ禍により今季予定される全国大会は8月に1次予選が始まる都市対抗大会のみ。今季から主将を務める増淵匡(ますぶちまさし)内野手は「(大会が少ない分)例年より目標が明確になり、集中できる。企業チームに勝つことを目標に頑張っていきたい」と再スタートの決意を語った。

 全足利クラブは練習拠点とする足利市総合運動場が休場となった4月11日からチーム練習を自粛。本県などで緊急事態宣言が解除されたことを受け、5月19日から活動を再開した。今季は3月の全日本クラブ選手権県予選を制したものの、関東大会と全国大会の中止が決定。活動再開後初の公式戦は7月17~19日に開催される足利市長杯大会となる。

 待ちに待った活動再開に、増淵は「みんなの顔が見られたことが一番うれしい」と笑顔。チームメートのモチベーション低下が心配だったというが、初日から活気があり「気持ちは切れていなかった」と安心したという。椎名博士(しいなひろし)監督は「少年のように野球をしていた」と目を細めた。

 自粛や大会中止の影響について、7年目の近藤政樹(こんどうまさき)内野手は「プロのスカウトの目に留まろうと一生懸命だった若手は特にショックだろう」と後輩を思いやる。全足利クラブは選手やスタッフがそれぞれ市役所や一般企業に勤める市民クラブでもあり、「普段は野球のために融通を利かせてもらっている分、(自粛期間中は)恩返しのつもりで働いた」と職場に貢献してきた。

 副主将の藁谷遵人(わらやゆきひと)内野手は「都市対抗大会に懸ける思いは強い」。同じく副主将でエースの中田智暁(なかだちあき)は「肩をつくり直すのに時間がかかると思うが、急がずに調整する。1年目の選手も多いので来季につながるように戦っていきたい」と気持ちを新たにしていた。