「マスクポシェット」を手にする杉山さん

 6月1日の小学校再開を前に、栃木県足利市内の放課後児童クラブ「さくらエルマー学童くらぶ」「ちとせエルマー学童くらぶ」は外したマスクを収納できる「マスクポシェット」を手作りし、両クラブを利用する全児童に配布している。再開後に給食や熱中症対策などで一時的にマスクを外す機会を想定し、両クラブ卒業生の保護者たちが試行錯誤しながら口を覆う部分に触れることなく簡単に出し入れできる形に仕上げた。

 ズボンなどのウエストにクリップで付けてハンカチなどをしまう「移動ポケット」にヒントを得た。布製で縦、横ともに15センチの正方形。面ファスナーで留めている表面を開いて、マスクを挟んで閉じれば収納できる。取り出す際はゴムひも部を持って引き出せば、口を覆う部分に触れずに出し入れできる。

 クラブでおやつを食べる際もマスクを外すため、どうすれば児童たちが、新型コロナウイルス感染症などへの対策をしつつストレスなくマスクを扱えるかが悩みの種だった。製作は卒業生の保護者でつくるOB・OG会が協力。面ファスナーを2カ所付けてしっかり閉じるようにするなど、マスクが落ちないように試作品で改良を重ねた。

 両クラブの全児童81人に一つずつ配布。合わせてポシェットの使い方、マスクを着ける理由や正しい着け方、「3密」を避けることなどをイラストで示した説明書「エルマーの新しい生活様式」も配る。

 さくらエルマー学童くらぶ指導員の三田和子(みたかずこ)さん(55)は「子どもたちはただでさえストレスがある。マスクの扱い方で叱られることが増えるのは避けたかった」と話す。OB・OG会の杉山真由美(すぎやままゆみ)さん(48)は「布の裁断、縫製など作業は手分けした。実物を見れば、それほど難しくなく作れると思う」と話した。両クラブは予備の分も作り、一つ300円(クリップなし)で販売することにしている。