市中心部を流れる巴波川。6月から遊覧船の運航が再開することになった

 【栃木】市中心部を流れる巴波(うずま)川で遊覧船を運航するNPO法人「蔵の街遊覧船」は26日までに、新型コロナウイルスの影響で営業休止していた遊覧船を6月1日から再開する方針を決めた。遊覧船は昨年10月の台風19号で被災して以降、本格的な運航ができない状況が続いていた。当面は運航本数などを縮小するが、同法人の船頭マネージャー中村明雄(なかむらあきお)さん(62)は「始めることが第一歩。徐々に客足が戻ってほしい」と話している。

 中村さんによると、政府の緊急事態宣言が全面解除となった25日、理事会を開いて再開を決めた。当面は、10分に1本ほどだった運航を1時間に1本とするほか、船頭は1日1人が務めマスクを着用。船頭唄については録音を流す。乗客もマスクを着用し、20人が乗船可能だが、最大10人程度として間隔を空けて座ってもらうという。

 遊覧船は台風19号で川に土砂が堆積したため、運航できない状態となった。昨年12月、約2カ月ぶりに一時再開したが、川の土砂撤去工事のため今年1月には再び休止に。2月に再出発を果たしたものの、今度は新型コロナウイルスの影響で予約のキャンセルが相次ぎ、3月から休止を余儀なくされていた。

 年間約4万人が訪れるという遊覧船。昨年秋の行楽シーズン、今年のゴールデンウイークなど台風以降の約7カ月間で、6割近い観光客を失った。休止期間中には「いつ再開しますか」といったメールなどが届いていたという。

 中村さんは「(再開まで)長かった。先行きが不安だった」と振り返り「(客足などが)以前のようになるには時間がかかる」とみる。それでも「再開することが大切。市の観光を引っ張っていきたい」と前を向いている。