県内の新型コロナウイルス入院病床の稼働率

 新型コロナウイルス感染者の栃木県内初確認から、22日で3カ月となった。県内の感染者数は同日現在で計64人。4月27日からの10日間は新規感染者が確認されなかったが、5月7日以降は宇都宮市で陽性が相次ぎ、予断を許さない状況が続く。一方、感染者の7割がすでに退院し、入院病床の稼働率は13.1%。逼迫(ひっぱく)はしていないものの、特に限りがある重症病床の満床を防ぐため、重症化を抑える取り組みが求められている。

 県内感染者は60代が14人で最多。40代が12人、30代と70代が各10人と続く。直近1カ月の新規感染者は13人で、うち10人が宇都宮市で確認された。

 22日午後5時現在で退院しているのは46人。陽性判明日から退院日までの平均日数は24日間で、最短は7日間。50日がたっても入院中の患者が2人おり、特に重症者は入院が長期化しやすいという。

 県内の入院病床数は130床で、うち重症病床数は21床。全体の病床稼働率は22日現在で13.1%、重症病床は14.3%。それぞれのピークは4月下旬で29.2%と28.6%だったが、県が定めた3区分の警戒度では一番低いレベルに収まっている。

 ただ入院が長期化しやすい重症病床の稼働率は、一度高まると下がりにくい傾向にある。22日に県内の重症者は4人となり、重症病床の稼働率はおよそ半月ぶりに低下した。

 県は全体の病床数を250床まで拡充する方針だが、重症病床は高度な治療を行うための人員確保が難点という。県は「重症化を防ぐことが重要」とし、重症化しやすい基礎疾患がある人などを中心に、幅広く感染予防の取り組みを呼び掛けている。

 県が設置を進める「地域外来・検査センター」は、感染者をいち早く把握できるため重症化を防ぐことにもつながる。軽症・無症状、中等症の患者は、宿泊施設や入院協力医療機関に受け入れの協力を求め、限られた重症病床を必要な患者に充てる体制も目指す。

 病床稼働率、警戒度に関する指標は県ホームページ上で公表中。海老名英治(えびなえいじ)県保健福祉部長は「県内の状況は日々変わっている。指標を見て自身の行動変容につなげ、医療の負荷軽減や感染拡大防止の参考にしてほしい」と話している。