「とくじろう」とローマ字表記のある国道交差点

 【宇都宮】「とくじら」か「とくじろう」か-。市は徳次郎(とくじろう)町の読み方を「とくじら」とする地元の要望を受け、市住居表示等審議会を設置、読み方の変更を話し合う。市議会の議決などが必要だが、本年度中には変更が認められる見込み。地元富谷地区連合自治会の舘野常利(たてのつねとし)会長(67)は「地元の住民は『とくじろう』とは言わない。正式に『とくじら』になればとてもうれしい」と話している。

 宇都宮市によると、同町の読み方は1954年、市と旧富屋村の合併の際、「とくじろう」と定められた。当時の経緯は分からないが、地元では古くから「とくじら」と呼び、この読み方に強い愛着を持っている。「徳次郎城跡」や「徳次郎保育園」などは昔ながらの読み方をしている。

 昨年秋「とみやふるさとまつり」の際に自治会の役員らが集合し、読み方変更で意見が一致。市に要望することになった。今年4月21日、地元全7自治会と同連合自治会がそれぞれの署名で市に要望書を提出した。

 市は要望に応え、変更に関する必要な調査や審議を行うために、第40次同審議会を設置。専門委員のほかに一般市民も2人公募する。7月から2回程度会議を開き、結果を市長に答申する。市は答申を受け、12月の市議会に議案を提出、議決されれば、来年3月ごろに告示され新名称となる見込み。

 同町に住む宇都宮伝統文化連絡協議会顧問の池田貞夫(いけださだお)さん(72)は「『とくじら』は江戸時代から全国に知られていた歴史的に意味のある読み方。(変更を審議する)市の英断に感謝します」と喜んでいる。