下野市のイタリアンレストランに並んだ宇都宮市のベーカリーのパン=20日午後

下野市のイタリアンレストランに並んだ宇都宮市のベーカリーのパン=20日午後

飲食店などの助け合いの取り組み「シモツケ大サーカス」のロゴ

下野市のイタリアンレストランに並んだ宇都宮市のベーカリーのパン=20日午後 下野市のイタリアンレストランに並んだ宇都宮市のベーカリーのパン=20日午後 飲食店などの助け合いの取り組み「シモツケ大サーカス」のロゴ

 新型コロナウイルスの感染拡大で、打撃を受けている飲食店などが助け合う取り組みが始まっている。栃木県宇都宮市の人気ベーカリーのパンの出張販売が20日、同県下野市のイタリアンレストランでスタートした。今後は同市内の居酒屋でもパンを販売する予定で、販路拡大と新たな顧客獲得を狙う。支え合う取り組みは題して「シモツケ大サーカス」。さまざまな業種の人たちが手を取り合って輪となりコロナ禍を乗り越える-。そんな思いが動きだした。

 クロワッサン、ドライフルーツが入ったセーグルフリュイ…。20日午後、下野市のイタリアンレストラン「ラーペロンツァ」に、宇都宮市の「ザ・スタンダード・ベイカーズ大谷本店」の33種類のパンが並んだ。一時は、30人近くが順番を待つ人気ぶりだった。24日までの限定販売となる。

 新型コロナの影響で、レストランの売り上げは前年比で4~5割減という。そんな中で企画したパン販売に、オーナーの伊澤敦彦(いざわあつひこ)さん(39)は「想像以上にお客さまが来た。店を知ってもらうきっかけになる」と初日の手応えを話す。

 取り組みは飲食店仲間のネットワークがきっかけで始まった。シモツケ大サーカスのロゴを考案した伊澤さんは「一人では頑張りきれない。困っているみんなで手を取り合って解決していくことが大切」と強調する。飲食や物販事業者らが人の輪を作り、移動式サーカスのように笑顔を届ける。そんなイメージを描く。

 今月は、森林ノ牧場(那須町)から計200リットル超のジャージー牛乳を仕入れ、ジェラートとして販売している。牛乳の廃棄を避ける手助けの意味もある。

 ザ・スタンダード・ベイカーズ大谷本店のオーナー松本裕功(まつもとひろのり)さん(40)も発起人の一人だ。厳しい経営を強いられる中、「従業員の雇用を守らないといけない。心通った仲間との助け合いが必要で新しいことにチャレンジする」と話す。

 同店のパンは今後、ラーペロンツァでの定期的な販売を計画している。また今月下旬以降、下野市の居酒屋「本気屋源天本店」でも販売する方向だ。