巣ごもり需要が高まり、売れ行きが伸びている野菜の苗などの売り場=15日午後、宇都宮市元今泉5丁目

 新型コロナウイルスの感染防止のため外出を控えて自宅で過ごす「巣ごもり需要」が高まっている。県内のスーパー、ホームセンターでは、ホットケーキミックスや園芸用品などの売れ行きが伸びている。本県の緊急事態宣言は解除されたものの、県境を越える移動自粛が求められており、しばらく需要の高まりは続きそうだ。

 日光市内で2店舗を展開するスーパー「さがみや」は、ゴールデンウイーク(GW)からホットケーキミックスや小麦粉、イースト(パンの発酵剤)などお菓子やパン作りの材料の売れ行きが大幅に伸びた。原田聡(はらださとし)社長は「家の中で家族みんなで楽しめるという観点から需要が高まったのだろう」と推測する。

 スーパーの「オータニ」(宇都宮市平出工業団地)でも、GW期間中のホットケーキミックスなどの売れ行きが好調で、日によっては普段の2倍近くに上った。依然として品薄状況は続いているが、担当者は「少しずつだが入荷している。落ち着いた買い物をしてほしい」と呼び掛けた。

 パン作りの材料が品薄となっている状況に、懸念の声も上がる。アレルギー専門医で「なすのがはらクリニック」(大田原市滝沢)の飯野晃(いいのあきら)理事長によると、小麦アレルギーの子どものために米粉やイーストを使ってパンやケーキを手作りする親もいる。飯野理事長は「給食に米粉パンを作って子どもに持たせるケースもある。必要な家庭に行き届かない場合もあり、深刻な状況だ」と冷静な購買を求めた。

 「巣ごもり需要を実感する」と話すのは、ホームセンター「カンセキ」(宇都宮市西川田本町3丁目)の担当者。同社の店舗では、4月末から花の苗やプランター、支柱など園芸用品の売り上げが大きく伸長している。新型コロナウイルス対策のため、今年のGW期間中は例年のように大きな販促はしなかったものの、園芸用品の売り上げは昨年比125%に上った。宇都宮市元今泉5丁目の「カンセキ駅東店」では特に野菜の苗が好調。担当者は「新たに家庭菜園を始めようとする人が多い印象」と話している。