ミシンでマスクを作る社員たち

津久井市長(左)に社員手作りのマスクを手渡す伊藤工場長

ミシンでマスクを作る社員たち 津久井市長(左)に社員手作りのマスクを手渡す伊藤工場長

 栃木県大田原市北金丸のミシンメーカー「JUKI」大田原工場の社員たちが、自社製のミシンで布マスク作りに取り組んでいる。新型コロナウイルス感染拡大の影響でミシン生産が大幅に減少する中、「自分たちの製品を活用して地域貢献がしたい」と品薄状態の子ども用マスクを作ることにした。19日には、完成した計5400枚を市に寄贈。市内の小中学校全27校に届けられる。

 製造部組立課の社員と一部の希望者の計約50人が4月23日に作業を開始した。コロナ感染防止のため利用休止となっているショールームを作業スペースとし、展示用ミシン約30台を活用している。

 小学生から中学生までの顔の大きさに合うよう、S~Lの3サイズを準備。ほとんどが縫製作業やマスク作りの初心者で、最初は作業に苦戦し、ひだの部分や縫い目がふぞろいの「失敗作」も多かったという。それでも数日で上達。当初は1日当たり1500枚の製作を目標にしていたが、今は2千枚まで作れるほどになった。

 市役所で津久井富雄(つくいとみお)市長にマスクを手渡したのは、伊藤修一(いとうしゅういち)工場長(61)、作業の指揮を執った大野正典(おおのまさのり)同部次長(57)と古林誠(ふるばやしまこと)組立課長(46)。古林課長は「着用時に不快感がないよう、打ち合わせや試作を重ねてきた。子どもたちのことを思いながら作ったので、ぜひ活用してほしい」と話した。

 伊藤工場長は「社員が実際にミシンを使うことで、使用者の立場から商品の品質を考え直す機会にもなった」と振り返った。同工場は今月末までに、計3万2千枚以上を製作し、同社の生産工場や本社がある自治体など計8カ所に寄贈する。