感染症対策しながら熱中症に備えよう

 栃木県内では5月に入って夏日や真夏日になる日が増えているが、この時季から気を付けたいのが熱中症。今年は新型コロナウイルス感染防止のため日常的にマスクを着用していることや外出を控えて運動不足になることが心配され、熱中症のリスクが高まるとされている。県や宇都宮市はホームページで熱中症に関する情報を紹介し、こまめな水分補給や適度な運動などで例年以上に注意するよう呼び掛けている。

 同市健康増進課によると、例年は適度に体を動かして汗をかくことで徐々に暑さに慣れていくが、「今年は国の緊急事態宣言以降、外出を控えている人が多い。体が暑さに対応できず熱中症になるリスクが高まる」と指摘。さらにマスクをしていると熱がこもってのどの渇きを感じにくく、知らず知らずに脱水状態になることもあるという。

 特に高齢者は暑さやのどの渇きを感じにくく、汗もあまり出ないため、熱中症にかかりやすいといわれている。のどが渇いていなくても「1時間ごとにコップ1杯」「午前、午後に500ミリリットルのペットボトル1本分ずつを飲みきる」と意識して水分補給をしよう。

 糖分が多いジュースなどはのどが渇きやすく、コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲み物は利尿作用があるため、水や麦茶などがお薦め。運動などでたくさん汗をかいた後は、スポーツドリンクや経口補水液などを選ぼう。

 暑さに慣れるには、気分転換も兼ねた適度な運動が効果的。市ホームページで紹介している「気軽にエンジョイMiya運動」は、室内で気軽に体操やストレッチができる。散歩やランニングをする場合は、人出の少ない早朝などの時間帯を狙うと良い。

 自宅で過ごす機会も増えているが、高齢者は室内で熱中症になって救急搬送されるケースが多い。同じ室温でも湿度が低いほど快適さが増すので、エアコンで室内が冷えるのが苦手な人は除湿機能を利用しよう。感染予防の一環として、換気する場合は1時間おきに5~10分程度、窓やドアを対角線上に2カ所開けると、空気の通り道ができて入れ替えがしやすい。窓からの日差しを遮るすだれや植物を使った「緑のカーテン」を生かすと良い。

 市の担当者は「3食しっかり食事する、睡眠を十分に取るなどして日頃から体調を整えることが、熱中症はもちろん新型コロナウイルス対策にも重要」と話している。

 県消防防災課によると、昨年5~10月初旬までに熱中症の疑いで救急搬送された人は1168人に上った。このうち65歳以上の高齢者が585人と半数を占め、5人の死者はいずれも高齢者だった。