災害ごみの搬出が進む足利市の仮置き場。県内では処理完了のめどが立ってきたが、新型コロナウイルスの影響を受ける自治体もある=5月上旬、足利市野田町

 昨年10月の台風19号から7カ月以上が経過し、災害廃棄物(災害ごみ)の処理のめどが栃木県内の大半の市町で立ってきた。ただ、業者の選定や、可燃ごみと不燃ごみが混ざった「混合廃棄物」の処理に時間がかかった自治体もあり、進捗(しんちょく)状況に差が出ている。新型コロナウイルスの影響で家庭ごみが増え、災害ごみの処理に手が回らないなど想定外の事態も起きている。

 5月上旬、足利市農業研修センター横の運動場。同市の仮置き場には、災害ごみが山のよう積まれていた。ごみの破砕作業と並行し、搬出作業が進んでいる。

 同市クリーン推進課によると、当初は可燃ごみと鉄やプラスチックなどの不燃ごみの混合廃棄物の分別に苦慮。担当者は「当初の分別が不十分だった」と振り返る。3月末で処理の進捗率は3割ほどだったが、4月に委託業者が決定し、今月からごみの搬出を開始。7月までの処理完了を目指すという。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けている自治体もある。さくら市は3月末時点で3分の2を処理し、5月中にも完了する予定だった。しかし県の外出自粛要請などもあり、大型連休中に家庭ごみが大量に発生。災害ごみ処理の一時停止を余儀なくされた。

 同市生活環境課の担当者は「ここまで順調に来ていたのに、思いがけない事態だ。10月までに処理は終わると思うが…」と頭を抱える。

 一方、災害ごみの発生推計量が3万8287トンと県内最多の栃木市は、公費解体を除くごみの処理を、当初の計画通り3月末までにおおむね完了した。他自治体が処理を受け入れるなどの協力もあり、順調に進んだという。

 今月からは公費解体も始まる。同市環境課の担当者は「業者の入札など時間はかかるが、市民生活の早期復旧を目指す。廃棄物の処理も何とか年度内の完了を目指したい」と話した。