お辞儀をして支持を訴える候補者=17日午前、鹿沼市内(画像は一部加工しています)

 17日告示された鹿沼市長選。新型コロナウイルス感染拡大に伴う県の緊急事態宣言は解除されたが、新人、現職の両陣営とも感染を警戒して出陣式は見送った。候補者は、人との接触や長時間の滞在を避けるよう配慮して街頭演説などを行ったが、想定以上に集まった人たちが密集し、対応に苦慮する場面も。聴衆からは感染を心配する声も漏れた。

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 午前10時、同市上殿町の選挙事務所前で「出発式」を行った新人石下友彦(いしげともひこ)氏(47)。マスクを外し、集まった支持者とは10メートル以上離れて第一声のマイクを握った。演説は約5分間に短縮し、終了後すぐに選挙カーへ乗り込んで遊説に向かった。

 最初の街頭演説は同市西茂呂2丁目のそば店前。広い駐車場で行ったが、狭い歩道に支持者が密集した。演説後は握手などはせず、距離を取ってお辞儀をして回ったが、多くの支持者に囲まれる場面もあった。

 同市栄町1丁目、会社員大貫依子(おおぬきよりこ)さん(62)は「演説は直接聞きたいし、集まってしまうのも分かるけど、感染するリスクがあると思うと不安」と話した。

 現職佐藤信(さとうしん)氏(73)は、同10時から同市石橋町にある選挙事務所前の交差点で第一声。陣営の予想する以上の人が集まり、「出陣式」さながらの熱気を帯びた。

 強い日差しを避けようと、マスク姿の聴衆は日陰に集中。密着気味になりながらも演説に耳を傾けた。

 佐藤氏は白の手袋を着用し、聴衆と十分距離を取りマスクは外して演説を行った。第一声が終わると聴衆の元へ駆け寄り、拳と拳を合わせる「グータッチ」を交わし、支持を訴えた。

 鹿沼商工会議所前で行われた佐藤氏の街頭演説を聞いた70代男性は「新型コロナに過剰反応するのもいけないと思う。投票率も下がってしまう」と話した。