「近代人」でPR動画を撮影するミュージシャンたち=15日午後、宇都宮市泉町

「近代人」でPR動画用の演奏を披露したミュージシャンたち=15日午後、宇都宮市泉町

「近代人」でPR動画を撮影するミュージシャンたち=15日午後、宇都宮市泉町 「近代人」でPR動画用の演奏を披露したミュージシャンたち=15日午後、宇都宮市泉町

 「ジャズのまち宇都宮」の文化を守りたい-。新型コロナウイルス感染拡大の影響で演奏の場を失い、無収入になったジャズミュージシャンを支援しようと、宇都宮ジャズ協会は17日、「ジャズの街宇都宮を支える音楽家支援基金」を設立する。動画投稿サイト「ユーチューブ」などを通じてPRし、賛同者から寄せられた基金は対象のミュージシャンに全て分配する。同協会の鈴木邦乙(すずきくにおつ)会長(65)は「ジャズの街がこれから絶対に復活するというメッセージでもある。ぜひ多くの人に協力してほしい」と呼び掛けている。

 長年、宇都宮市を拠点に演奏活動をなりわいとするドラム奏者高橋幹夫(たかはしみきお)さん(61)は、新型コロナの影響で3~6月のライブがほぼキャンセルとなった。楽器を処分するなどして生活をやりくりしており、「苦しいを通り越している」とつらい胸中を語った。

 同協会によると、高橋さんのようなミュージシャンは30人近くいる。

 そこで「ジャズの街を支えている音楽家は宇都宮の財産。欠かすことができない」と、老舗ジャズスポット「近代人」店主小平卓(こだいらたかし)さん(65)が発起人となって同基金を立ち上げた。当面は300万円が目標で、音楽だけで生計を立て、同協会加盟店で定期的に演奏するミュージシャンに分配するという。「音楽家、店、宇都宮、みんなそろってこそのジャズの街だ」とその言葉は力強い。

 基金はユーチューブなどで無観客のライブ動画を配信することでPRし、広く支援金を募る。15日は近代人で動画が収録され、ミュージシャン4人がカメラに向かって艶やかな音色を響かせた。演奏に参加した高橋さんは「どういう結果になっても、その気持ちがうれしい」と基金の設立に感謝した。

 本県は国の緊急事態宣言が解除されライブハウスへの休業要請も終わったが、「3密」を避けての営業再開は簡単ではない。また、演奏が可能になっても、すぐに客足が戻る保証もない。鈴木会長は「宇都宮の文化を絶やさないために、支援を継続させることが大切だ」と力を込めた。基金への協力は、銀行振り込みなどで行う。

 (問)小平さん090・3248・8484。