開催中止が決まった県中学総体。3年生にとっての集大成の舞台がなくなった=昨夏の県中学総体女子バスケットボール決勝リーグより

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、初の県中学総体中止を決めた栃木県中体連。各競技専門部や県中学総体の予選に当たる地区大会の関係者は苦渋の決断を下した県中体連に理解を示しつつも、「生徒にどう声掛けしたらいいか」「花道を飾ってあげるにはどうしたらいいか」などと頭を悩ませている。

 県中体連事務局は4月下旬から県総体の開催可否に関して理事の意見を集約。開催中止の方向性を打ち出した上で理事の了承を取り、全会一致で中止を決めた。星和人(ほしかずひと)会長は「開催に向けていろいろな方法を模索したが、子どもの安全を最優先に考えると重い決断をせざるを得なかった」と悲痛な胸の内を明かした。

 「地区大会を含めた県総体は、3年生にとっては集大成の場。ただ命には代えられない面もある」。陸上専門部の鯨昭文(くじらあきふみ)委員長は、複雑な思いで決定を受け止めた。

 陸上は今回トラック・フィールド競技が中止となった一方、駅伝競技は11月に県総体が予定されており、部員間で置かれた状況が異なる。石橋中で指導する鯨委員長は「生徒たちにどう声を掛けるか。言葉選びも難しい」と悩ましい思いを吐露した。

 県中体連は地区大会の開催可否について、主催する各地区団体に判断を委ねるとしている。ただ、これも感染拡大の収束状況によるところが大きく、開催時期や運営方法について県内10地区の関係者は苦悩している。

 那須烏山市と那珂川町の4校が所属する南那須地区の内藤雅伸(ないとうまさのぶ)会長(烏山中校長)は「『やらせてあげたい』という声があるのは事実だが、子どもたちの安全が最優先。各所に意見を聞き総合的に判断したい」と今月中にも結論を出す意向を示した。