人口巣塔に巣材を運ぶコウノトリ(右)。左には抱卵しているような姿も見える=1日午後、小山市下生井の渡良瀬遊水地(大竹守男さん撮影)

 栃木県小山市は15日、市内の渡良瀬遊水地に定着している国の特別天然記念物のコウノトリが産卵し、つがいが交代で抱卵していると推定されると発表した。国内の研究機関に行動観察記録を提供して推定したという。

 つがいのコウノトリは4歳の雄のひかると2歳の雌の歌。2羽は4月26日から遊水地内の人工巣塔にしゃがみ込むようになり、同27日以降は交代で卵を温めるような行動が見られるようになった。この日を抱卵開始日とすると、今月30日ごろがふ化推定日となる。

 市によると、ふ化すれば1971年に国内の野生コウノトリが絶滅して以降、東日本では初の事例となる。ただし市が記録を提供した兵庫県立コウノトリの郷公園によると、雌のコウノトリが2歳で産卵した事例は国内で2例しか確認されておらず、ともにふ化には至らなかった。

 ふ化推定日の30日には、同市がエコツーリズムの拠点として整備してきた「渡良瀬遊水地コウノトリ交流館」のオープンが予定されている。大久保寿夫(おおくぼとしお)市長は15日の定例記者会見で「あと2週間ほどで答えが出る。ひなの誕生を期待している」と話した。