岡部市長(左)に鍾馗人形を手渡す吉田代表

 【佐野】節句人形の老舗メーカー「人形工房吉貞」(植下町)は14日、新型コロナウイルス感染症の終息を願って、疫病退散の効果があるとされる「鍾馗(しょうき)人形」1体を市に贈った。人形は市役所1階ロビーに展示されている。

 中国の伝説で、鍾馗は唐の玄宗皇帝の夢に現れ、病気を治したと伝えられる。日本では端午の節句ののぼりなどに登場し、親しまれている。

 この日贈られた人形は高さ幅ともに約40センチで、重さは約7キロ。おなじみの仁王立ち姿ではなく、右手に剣を振るい、左手で相手をけん制する同社独自の力強いフォルム。対面した岡部正英(おかべまさひで)市長は「感染症から市民を守るためににらみをきかせているようだ」と感想を述べた。

 同社によると、コロナ禍や昨年の台風19号の被害を受けている市民のために何かできないかと話し合い、寄贈を決めたという。代表の吉田哲也(よしだてつや)さん(58)は「鍾馗は疫病だけでなく、悪事や憂鬱(ゆううつ)もはらうといわれている。外出自粛中で沈む気分も吹き飛ばしてくれたら」と話した。