全国知事会のウェブ会議で発言する福田知事=12日午前、県庁

 新型コロナウイルスの感染拡大に対応するための改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく緊急事態宣言の一部解除を見据え、全国知事会は12日の対策本部会合で、政府への緊急提言をまとめた。宣言を一部解除した場合でも、都道府県を越える移動をしないよう国民に呼び掛けるべきだと強調。特に宣言の対象地域とそれ以外の往来自粛を強く求めた。宣言解除地域を含めた財政支援の継続も要求した。

 政府は14日に専門家会議などの意見を踏まえ、重点的な対策が必要な「特定警戒都道府県」以外の34県の一斉解除などについて最終判断する方針。知事会は、宣言の解除や特定警戒都道府県の除外・再指定に関する基準を国が明示すべきだとした。

 会合はテレビ会議方式で開催し、知事40人が参加。知事会長の飯泉嘉門(いいずみ・かもん)徳島県知事は冒頭で「人の流れを呼び込まないことが感染拡大防止に大変重要だ。宣言の対象地域とそれ以外の往来自粛を強く求める必要がある」と述べた。

 福田富一(ふくだとみかず)知事も緊急事態宣言の一部解除後に全都道府県が連携し、県境をまたぐ移動自粛を呼び掛けていくよう提案した。

 5月末までの都道府県をまたぐ移動自粛や、6月からの特定警戒都道府県との往来自粛を例示し、「段階的な緩和を行う新たな宣言の発令」などを国に求めた。背景として、関東地方で先駆けて休業要請などを緩和した本県では、県外からの訪問者が増えることに県民の懸念が強いことを紹介した。

 この他にも宣言解除時の国からの速やかな情報提供や、宣言解除後における学校教室の利用基準提示、ITやデータを活用した感染症対策を、国への緊急提言に盛り込むよう訴えた。

 知事会の提言では、移動抑制の具体策として、鉄道をはじめとした交通事業者との協力態勢構築や、発熱時の飛行機などへの搭乗制限を挙げた。

 財政支援策では、2020年度第2次補正予算案の早期編成を要望。業績悪化した企業が従業員を休ませた場合に支給する「雇用調整助成金」の日額上限の引き上げや、1次補正予算で1兆円を計上した自治体向け臨時交付金の「飛躍的増額」も求めた。

 会合ではこのほか、緊急事態宣言の長期化による地域社会や経済への悪影響を懸念する声が相次いだ。