納品された防護服を着用する羽金保健所長(右)

 【宇都宮】市は今月、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で不足している防護服の代用品として農業用ビニールシートを使った防護服を製作し、医療機関に提供する事業を始めた。障害者就労支援事業所に依頼し、月内に2千着の製作を目指す。8日には駅前通り3丁目の就労継続支援A型事業所「未来工房 宇都宮駅前」が最初の納品を行った。

 防護服は、かっぽう着の型にシートを貼り合わせて製作する。着用者の感染リスクを軽減するため、袖口に輪ゴムを付けるほか、服の表面に触れずに着脱できるようエプロンの形にするなど工夫した。

 市保健所によると、防護服は使い捨てで消費量が多く、4、5人の感染者が入院する医療機関では1日50枚ほど使う。現在も不足状況が続いているという。

 医療機関からの要望も強いため4月下旬、院内感染防止に有効とされている農業用ビニールシートで市職員が防護服を試作した。医師による最終確認を経て実用化が決まり、今月1日から市内の障害者就労支援事業所へ協力を依頼。5事業所での製作が決まり、別の2事業所が検討段階にある。

 8日は未来工房の両角満(もろずみみつる)所長(49)らが保健所を訪れ、完成した10枚を手渡した。羽金和彦(はがねかずひこ)保健所長は袖を通し「軽くてゆったりとした形なので着やすい」と感謝の意を述べた。

 市は、6月以降の事業体制は医療現場の需要に合わせて検討するとしている。