弁当を準備する子ども食堂のスタッフ=4月30日午後、宇都宮市高砂町

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、栃木県内の「子ども食堂」で休業の動きが広がっている。一方で「必要とする人のために」と感染予防を徹底して営業を続けるところも。やむを得ず休業している子ども食堂の中には、新たな支援の形を模索し、利用家庭へ食品を提供する動きも出てきた。

 4月下旬、宇都宮市高砂町の「ちゅんちゅんこども食堂すずめのす」では、マスク姿のボランティアスタッフが62食分の弁当を作った。同食堂は親子連れなどが集まり地域の交流の場として機能していたが、感染防止のため3月から休業に。その代わりに月2回、希望者へ弁当を届けている。

 弁当の配達先の中には、新型コロナの影響で収入が減った家庭もあるという。担当者は「必要としている人のために活動を続ける。親御さんにとって、料理の手を休める機会にもなれば」と力を込める。

 弁当を受け取った同市、会社員高橋(たかはし)みゆきさんは「料理の手間がなくなるので、お弁当は本当に助かる」と感謝。長男諒(りょう)くん(6)は「おいしそう」と喜んだ。

 「昭和こども食堂」(宇都宮市)は通常通り週1回の営業を続けている。経済的な理由で食事に困る子どもなどが普段から利用しているといい、「ここがなくなると困る子どもがいる」と責任者の荻野友香里(おぎのゆかり)さん(29)。テーブルやドアノブなど施設内の消毒、利用者の検温など感染予防に細心の注意を払っているという。

 3月から休業中の「おやまこども食堂 笑光(えこう)」。感染拡大防止のため会場の施設が使用できない状況だが、担当者は「施設の使用が再開したら、営業したい」と先を見据える。

 休業が続く中、新たな支援を始める動きも。大田原市内2カ所で子ども食堂を運営する認定NPO法人とちぎボランティアネットワークの県北支部は2日、利用者の一人親家庭などに食品を届ける活動を始めた。一人で留守番し昼食をとる子がいることを考慮し、調理が容易なレトルト食品などをセットにして提供。当面の間、週1回続けていく方針だという。