生徒宅に郵送される学習課題=7日午後、宇都宮南高

 新型コロナウイルスに絡む緊急事態宣言の延長に伴い、県教委が公表した県立学校の「分散登校」などの実施方針に対し、県立高の教員からは7日、困惑の声が挙がった。臨時休校の仕組み自体は維持されており、「授業ができないのに、何をしたら良いのか」といった疑問が拭えないからだ。具体的な分散の方法、感染防止策、保護者の理解など、各校は実施へのハードルに悩んでいる。

 「降って湧いたような話に大変戸惑っている。何のためにやるのかが、見えにくい」

 県立高で最大規模の生徒数を抱える宇都宮南高の大内信久(おおうちのぶひさ)教頭(59)は、休校中の分散登校の方針に頭を悩ませる。7日午後、同校の玄関には、生徒に郵送する学習課題が集荷を待つだけの状態になっていた。

 31日まで臨時休校中であるため、分散登校をさせても、通常の授業はできない。生徒に公共交通機関の利用も勧められず、送り迎えできない保護者や、感染リスクを不安視して登校を控えさせる保護者の事情も理解できる。

 県教委は個別面談による生徒の生活や学習状況の把握を求めているが、電話や教育支援アプリを活用し、休校中も生活や学習状況の把握に力を入れてきた。進路相談などの面談は、学校再開後に集中的に行う予定を組んでいる。

 「『各校の実情に合わせて柔軟に(実施する)』となるのだろうが、現状では何を準備したらいいのかも難しい」と困っている。

 県北の県立高に勤務する教諭も「登校してもらっても、授業ができるわけではない。何をしたらいいのか」と疑問を持つ。

 やるとなれば、課題は多い。生徒をどう分散させるか、学校にいる時間はどの程度にさせるのかなどの運用法に加え、消毒液を用意したり、換気の頻度を決めたり、座席の配置も考えたりなど、感染対策にも神経をとがらせる必要がある。「学校再開時の用意はできているので、それに沿って考えていく」と淡々と話した。

 県南の県立高教頭は「登校してはいけないという休校期間中に、登校してもいいということになる」と、そもそもの受け止めに悩む。

 分散登校の方法については、例えばクラスの半分を午前、もう半分を午後に登校させるなど「密」の防止を考慮するが、感染リスクを考えると保護者の理解も欠かせない。「心配する保護者は多いだろう」と懸念している。