6月末まで残り約1カ月となった「本物の出会い 栃木デスティネーションキャンペーン(DC)」。県内では4月から、276を数える企画が展開され、地域の魅力を生かしたイベントなどがにぎわっている。一方、本県は首都圏から日帰りできる立地のため、来訪者数が宿泊者数に直結しづらい観光課題を抱えており、福田富一(ふくだとみかず)知事は「宿泊者数はもっと頑張らなければならない」と引き締める。

 「今までにない活気。うれしい」と、鷲子山上(とりのこさんしょう)神社(那珂川町)の権禰宜(ごんねぎ)長倉澄子(ながくらすみこ)さんは声を弾ませる。

 奉納されたフクロウの置物などを並べた「ふくろうがいっぱい展」は、ゴールデンウイーク中の今月3~5日の3日間に約800人が来場した。撮影された写真が会員制交流サイト(SNS)に投稿され一層、人を呼び込んでいるという。

 同神社のほか、女優吉永小百合(よしながさゆり)さんのCM効果で一気に客足が伸びた雲巌寺(大田原市)など、DCでは思わぬ注目を浴びた場所が少なくない。4月28~30日に野木町で初開催された花びらで巨大花絵を作る「フラワーカーペット」は4万6千人も集客した。

 ■プレ期間に成果■

 県観光物産協会の新井俊一(あらいしゅんいち)会長は、「地域ぐるみで取り組めたことは非常にいい。DCがきっかけで企画されたイベントなどを、観光資源として定着させていきたい」と、取り組み継続の大切さを強調する。

 県はDC本番の今年4~6月に、観光客入り込み数2500万人、宿泊者数220万人の目標を掲げている。 昨年4~6月のプレDCは、入り込み数2449万7千人、宿泊者数206万7千人で、4~6月の期間では共に過去最多となった。福田知事は今月22日の記者会見で「一定の成果」と評した。今年の目標達成に向け、多くの来訪者に手応えを感じているものの、宿泊者数に関しては一層の奮起が必要との厳しい見方も示した。