県内市町議会の議員報酬削減の動き

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県内25市町議会のうち、鹿沼市や大田原市など7市町が議員報酬を削減することが、5日までに下野新聞社のまとめで分かった。地域経済の悪化を受け、感染防止に向けた経費に充てることなどが狙い。今後削減を検討する市町も多く、報酬削減の動きはさらに広がりそうだ。一方、感染拡大を防ぐために那須塩原市が6月定例市議会の会派代表質問と一般質問の中止を決めたほか、質問時間を短縮したり傍聴を制限したりする動きも出ている。

 議員報酬に関し大田原市議会は、7月~来年3月まで10%削減する。削減総額は785万7千円で、6月議会に議員提案する。可決されれば、東日本大震災時に1年間5%削減した2012年度以来となる。

 同市議会の前野良三(まえのりょうぞう)議長は「仕事がなくなったり行けなくなったりして多くの市民が生活を脅かされている。少しでも市民と同じ気持ちになってコロナ問題に取り組むため、報酬削減を決めた」と話した。

 鹿沼市議会は5月分の報酬を30%減額することを決めた。削減総額は306万4500円。同市議会事務局によると、資料が残る1995年以降、報酬削減は初めて。

 芳賀、市貝両町議会は、7月~来年3月まで5%削減する議員案を6月議会に提出する。野木町議会も5%の削減を検討しているほか、益子、茂木両町議会も今後削減幅や時期を決め、6月議会に提出する。県議会は、5月~来年3月末まで5%削減する。

 6月議会の一般質問の中止を決めたのは、那須塩原市と野木町。宇都宮市は質問時間を短縮し、次の質問との間に休憩を設ける方針。那須烏山市は本来75分としている制限時間を45分に短縮する。沼田邦彦(ぬまたくにひこ)那須烏山市議会議長は「感染拡大で県内も緊迫した状況であり、市議会としても3密(密閉、密集、密接)をできる限り避けたい」と話す。

 各市町議会は、住民に関心を持ってもらおうと日頃から傍聴を呼び掛けているが、逆に傍聴を制限する動きも相次ぐ。那須塩原市は同市内で初の感染者確認を受け、4月10日の臨時議会から一般傍聴を停止した。小山市、野木町は6月議会から本会議、委員会とも一般傍聴を停止する。宇都宮市や栃木市などは傍聴自粛を求め、インターネット中継やケーブルテレビでの視聴を要請していく。